演技で悩む俳優は、「基礎を知らない/習ったことがない。」、「メソッドはなんか聴いたことがあるけど使えない」、「色々やったけど、何が基礎かが分からない。」ということを言います。こうした基礎がないということで俳優は不安で悩み続けます。
今回のベーシッククラスでは「変身:想像力を使った役作り」に取り組みます。台本の中の役は架空の存在です。その架空の人間を演じるためには頭で理解するだけではなく、まるで本当のその人物がいるかのように想像しなければなりません。そうした想像した人物になることで、役者は全く別人に変身することができるのです。
想像力を使ったやり方で役をみつけることで、普段の自分とは全く違う人物になれ、台本の中のストーリーに忠実だけど個性的に演じられ、観客もあなたが演じる役を通して物語に集中することができます。
今回は全六回のクラスで基礎的な想像力を使った役の見つけ方から役への変身方法について学んで行きます。
▼レッスン概要▼
▶1/2回目『想像と身体のつながり』
想像力の働き、イメージのつながり、役の見つけ方などの役作りの基礎となることを学んで行きます。
□使用テクニック・ツール□
サイコフィジカルアプローチ・イマジネーション・集中力・4種類の動きの質・4つのエレメント
▶③/④『イマジナリィボディ』
役にはその性格や心理状態を体現した体形や容姿があります。そうした想像した身体を身にまとうことで役の内面や動きを発見することができます。
□使用テクニック・ツール□
サイコロジカルジェスチャー・クオリティ・集中力
▶⑤/⑥『イマジナリィセンター』
センターはその人の普段のエネルギーや行動の出どころ。知的な人は頭、行動的な人は丹田にセンターがあります。そうしたセンターに特定のイメージを置くことで、より強くぶれない役の核心を見つけることができます。
□使用テクニック・ツール□
イマジナリィセンター・クオリティ・集中力
▼一日のタイムテーブル(参考)▼
<序盤>
・ウォームアップ:フィジカルトレーニング、サイコフィジカルエクササイズ
・課題の確認
<中盤>
・テーマの理解と探求
・テーマについて理解を深めるためのエクササイズ
<終盤>
・テクニックをテキストに応用させる
・その日の成果の確認
・次回の課題
▼使用メソッド▼
◇マイケルチェーホフテクニック
スタニスラフスキーの弟子であり、20世紀を誇る俳優の一人です。講師としても優れ、師であるスタニスラフスキーのシステムをさらに発展し、老若男女、世代や国を超え俳優がクリエイティブに使えるテクニックを創り出しました。特徴は、想像力と身体の動きを使い、豊かなイメージや感情にアクセスします。
◇スタニスラフスキーシステム
スタニスラフスキーシステムは、ロシアのモスクワ芸術座の創設者であり、近代演技法の父であるコンスタンチン・スタニスラフスキーによって作られました。多くの演技メソッドが彼の演技法(システム)から派生です。演技の基礎にもなり、今なお彼のシステムは世界中で学ばれています。
▼こんな俳優におすすめ
・普段から想像することが好きで演技にもっと役立てたい方
・どの役を演じても同じようになってしまう方
・クリエイティブな作業が好きな方
・丁寧に演技を学びたい方
・安心した環境でレッスンを受講したい方
▼テキスト
テキストはモノローグ(独白)とダイアローグ(対話)を使います。
受講生を見てテキストは選考します。
▼定員
7名
▼申込条件
・心身が健康な俳優/俳優志望の方
▼日時
全5回 10/1・8・15・22・29(日) 18:00~22:00
▼場所
K‘Sスタジオ新館
〒166‐0003
東京都杉並区高円寺南1-6-3
ISOビル4階
https://koenjiksstudio.wixsite.com/mysite/blank
スタジオピアーチェ春日後楽園店
東京都文京区春日2丁目23-11 コア伝通院アネックス地下一階
https://studio-piace.com/access.html
▼料金
20000円(場所代込)
▼申し込み方法
HPの「APPLICATION」より申し込みください
https://www.michael-chekhov-tokyo.com/application/
▼ガイドライン
マイケルチェーホフ東京は俳優が安心して演技に臨めるようにガイドラインを設けています。
https://www.michael-chekhov-tokyo.com/guidelines/
▼講師紹介
秋江智文
俳優・演技講師・演出家
マイケル・チェーホフスタジオ東京代表
21歳のときマイケルチェーホフの著作『To the Actor』を読み、強く感銘を受ける。25歳のとき渡英。英国アルテミス・スピーチ&ドラマスクールで、チェーホフテクニックのサラ・ケーン(Sarah Kane)および、校長のクリストファー・ガービー(Christopher Garvey)に師事し、チェーホフテクニックやスピーチテクニックを学ぶ。また『マイケルチェーホフロンドンスタジオ』(Michael Chekhov Studio London)の校長を務めるグラハム・ディクソン(Graham Dixson)にも師事する。現在ではウルリッヒマイヤーホーシュ(Ulrich Meyer-Horsch)を師として、日本でマイケルチェーホフテクニックを体系立てて教えている。大手事務所、演技スクールなどでも演技を教えている。